家で雨漏りが発生した場合には、多くの方が修理を検討するでしょう。
そしてその際に、何か保険を適用して修理できないのか疑問に思う方も多いはずです。

そこで今回は、雨漏りの修理に火災保険を適用できるのかどうかや、適用する手順などについて解説します。
ぜひお役立てください。

□雨漏りの修理に火災保険は適用できる?

雨漏りは様々な要因によって発生します。
具体的には経年劣化や災害などの要因が考えられますが、火災保険は雨漏りであれば全て適用できるわけではないということに注意しましょう。

雨漏りの修理に火災保険を適用できるのは、その原因が自然災害であった場合です。
自然災害の例としては、暴風や台風などによる被害である風災、雹(ひょう)による被害である雹災、降雪や雪崩などによる被害である雪災が挙げられます。

これらの自然災害が原因となっている場合は火災保険を適用できることが多いですが、その一方で経年劣化による雨漏りは適用できません。
時間が経過することで建物にひび割れや亀裂が生じて雨漏りが発生しても、自然災害によるものではないため、火災保険は適用されません。

□火災保険を適用する手順について

雨漏りの修理に火災保険を適用する際には、以下の手順で行いましょう。

まず、保険会社や保険代理店などに連絡して、被害の状況を説明します。
その時にはより詳しい状況を伝えた方が良いため、あらかじめ修理会社に相談して見積もりや報告書を作ってもらっておくことがおすすめです。

次に、保険会社から送られてきた書類を記入します。
提出が必要になる主な書類は、保険金請求書・事故状況報告書・損害箇所の写真・修理費見積書です。
どれも大切な書類ですので、不足がないように記入・申請しましょう。

申請した書類を保険会社が受け取ると、損害鑑定人が派遣されて現場調査を行います。
第三者機関に所属している鑑定人が、申請内容をもとにして調査を行い、自然災害による被害があったかどうかや被害額を算定した報告書を作成します。
そして、その報告書を依頼された保険会社に提出します。

現場調査の連絡を受けると、保険会社は審査を行います。
申請した内容が認められると、加入者に保険金が支払われます。

保険会社から連絡を受けたら、修理会社に修理を依頼しましょう。

以上が火災保険を適用する一連の流れです。

□雨漏りの修理に火災保険を適用する際の注意点とは?

ここまで火災保険の適用条件と利用する手順を説明してきました。

しかし、火災保険を適用する際には気をつけなければいけないことがいくつか存在します。
以下ではその注意点を紹介するので、覚えておくことがおすすめです。

1つ目は、保険を適用できることを確認してから修理を依頼することです。
雨漏りの修理を行うために火災保険を利用しようとしても、状況によっては利用できないこともあります。
その場合、工事費用を全て支払わなければいけなくなります。

保険金が手に入ると思い込んで修理会社と契約してしまうと、金銭面でトラブルになる可能性もあるため注意が必要です。
保険を利用できないことがわかってから解約しようとしても、解約金を請求されることもあります。

そのため、雨漏りの修理をする際には、火災保険を利用できることをきちんと確認してから依頼するようにしましょう。

2つ目は、代理申請できないことです。
保険を利用する際には、本人でなければ申請できないということを覚えておきましょう。
火災保険は代用申請できないため、必ずご自身で申請するようにしてください。

3つ目は、被害を受けてから3年以内に申請することです。
火災保険の有効期限は、多くの場合3年です。
そのため、自然災害によって被害を受けてから3年以内に申請を行う必要があります。

ただし、ここで注意が必要なのが、火災保険を利用したい場合は早めに申請した方が良いということです。
自然災害による被害は時間が経てば経つほど原因を特定しにくくなります。

つまり、長い時間が経過することで、本当は自然災害によって被害を受けていたとしても、それが認められずに保険を利用できない可能性があるのです。

急すぎる必要はありませんが、なるべく早く申請することを意識しましょう。

4つ目は、申請後すぐに保険金が支払われるわけではないということです。
保険金は、申請後すぐに支払われるとは限りません。
そのため、お金が足りずにすぐに修理を進められないこともあります。

しかし、保険金を手に入れることにこだわりすぎて二次被害が発生することもあるため、保険金の支払いを待つとしても、最低限応急処置は施してもらうようにしましょう。

□まとめ

今回の記事では、雨漏りの修理に火災保険を適用できるのかどうかや、適用する手順などについて解説しました。
自然災害による被害であれば、雨漏りの修理に火災保険を適用できます。
実際に保険を適用する際は、今回紹介した手順や注意点を参考にすることがおすすめです。

ご不明点や気になることなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。