外壁は何気なく家にふと目を向けた際に、劣化によって美観が損なわれていることに気づけますが、屋根は高い位置にあるためふと目に入る場所ではありません。
そのため、気づくと屋根の劣化が進んでいて大規模修繕が必要になっていた、というケースも一定数存在します。

そのようなことを防ぐために、この機会に屋根塗装を考えてみてはいかがでしょうか。
本記事では、屋根塗装の中でも防水塗装の必要性について解説します。

□屋根に防水塗装は必要なの?

雨漏りしてしまう原因は屋根以外にも考えられますが、屋根に起因する場合も多いので雨漏りを防ぐために屋根に防水塗装を施したいとお考えの方も多いですよね。
確かに、屋根に防水塗装を施すことで雨水の侵入を防げる場合もあります。

しかし、すべての屋根において防水塗装が必要とは言えません。
なぜなら、一般の屋根は雨漏りを防ぐために屋根材の下に防水シートを設置して、防水シートと屋根材のセットで雨水の侵入を防いでいるからです。
よって一般の屋根、いわゆる傾斜のある屋根では防水塗装の必要はありません。

*防水塗装が必要な屋根

水平な屋根は傾斜のある屋根と違い、屋根上部にある防水層で雨水の侵入を防ぎます。
防水層の位置は屋根によって異なり、表面に露呈している場合もありますし保護コンクリートの下にある場合も。

傾斜屋根の場合は防水シートが屋根材の下にあるため、雨や紫外線などの経年劣化で傷んでしまうケースは少ないです。
ただ、水平な屋根の場合は防水シートが露呈している、もしくは保護コンクリートのすぐ下にあるので経年劣化の影響を受けやすく、雨漏りが発生してしまいます。

特に水平屋根は雨水が溜まりやすいという特徴を持つため、雨漏りすると一気にひどい雨漏りとなってしまうケースが多く、建物の寿命を結果的に短くしてしまいがちです。
防水層を再構築して雨漏りを防止する役割を果たす防水塗装は、水平屋根の場合でも雨漏りを防ぎ安全に暮らすために必要と言えますね。

□屋根塗装で防水性を高めるポイント

水平屋根の寿命を延ばすために必要な屋根の防水塗装ですが、防水塗装の効果を最大限に発揮するために以下の3つを意識してみましょう。

*防水材料を知る

屋根塗装をすることで防水という目的を果たせることに間違いはありませんが、完璧に雨水の侵入を防げるわけではありません。
そのため、すでに雨漏りしている場合は改善することはあっても、雨漏り事態の根本的な解決にはならないでしょう。

そこで、屋根をカバーで覆う防水加工を施すことが必要です。
防水加工は塗料が乾いて塗膜を形成する際、最大限の効果を得られます。
上記の工事に使う塗料としてウレタンやアクリル、FRPなどいくつかの塗料があります。
それぞれ特徴が異なるので、ご自身のニーズを満たすものを選ぶようにしましょう。

*縁切りを行う

屋根材と屋根材の間にある隙間を確保するために行う縁切り。
隙間があると雨水が侵入してしまうのではないか、と不安になる気持ちもわかります。
ただ、縁切りによって作られた隙間は、屋根内部に侵入した雨水を外に逃す役割を担っています。

縁切りをしない場合は雨水がずっと屋根内部に溜まってしまうので、屋根材の劣化も進んでしまい雨漏りもひどくなってしまうでしょう。

*塗装する前にひび割れや凹凸の補修を行う

深いひび割れでなく、表面のみの浅いひび割れの場合でも、ひび割れが原因で防水効果が半減してしまう恐れがあります。
ひび割れの大きさに関わらず屋根の防水塗装を行う前は、必ず補修を施しましょう。

また、深いひび割れの場合は防水効果が半減するだけでなく、地震によって再発する可能性も高いので、塗装をする機会に補修しておくと安心して暮らせますね。

□屋根塗装が原因で雨漏りすることもあるって本当?

屋根塗装をお考えの方にとって、目を疑うような見出しではありますが、実際に屋根塗装が原因で雨漏りするケースは存在します。
屋根塗装が原因で雨漏りが起こる多くのケースは、「縁切りを適切に行わなかった」ケースです。

縁切りの重要性は先ほどもお伝えしましたが、縁切りを適切に行わなければ防水効果が得られないだけでなく、雨漏りを引き起こしてしまう恐れすらあるのです。
縁切りを行わなければ、屋根材間の隙間を確保できず、雨水の排出が適切に行われないため雨漏りにつながってしまいます。

このことからわかるように、縁切りは防水塗装の効果を最大限にするためにも必要な工程ですが、決して全ての屋根に必要というわけではありません。
屋根材間の隙間の大きさが4ミリメートル以上の場合は、縁切りをする必要はないので、ご自身の屋根の状態に合わせた屋根塗装を意識することが大切です。

□まとめ

四季がありシーズンによっては雨がよく降る日本において、雨漏り対策をすることは必要不可欠です。
屋根塗装のみで完璧に防水加工を施すことは難しいですが、水平屋根の場合は防水塗装を施すことで雨水の侵入を防げることもあります。

屋根は暮らす中で意識しなければ目が届きにくい場所ですが、劣化が進んでしまうと雨漏りに発展してしまい、メンテナンスにかかる費用と手間も大きくなってしまいます。
当社は塗装のプロとしてお客様の生活をサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。