瓦棒葺き屋根は、昔ながらの伝統的な屋根として親しまれてきましたが、近年ではさまざまな屋根材が登場し、選択肢が増えています。
そこで今回は、瓦棒葺き屋根の特徴や種類、メリット・デメリットを解説しますので、屋根材を選ぶ際の参考にしてくださいね。
□瓦棒葺き屋根とは?特徴や金属板の種類を解説
瓦棒葺き屋根とは、芯木である瓦棒の上に金属板を葺いた屋根のことです。
特徴として、縦じま模様の見た目、比較的安価で施工が容易、雨漏りしにくいといった点が挙げられます。
*特徴
1:縦じま模様の見た目
金属板瓦棒葺き屋根は、瓦棒に金属板を固定するため、屋根材が縦方向に並んだ独特の縦じま模様になります。
この縦じま模様は、和風建築にも洋風建築にも合わせやすく、落ち着いた印象を与えます。
2:比較的安価で施工が容易
金属板は、瓦やスレートなどに比べて軽量で加工しやすい素材です。
そのため、瓦棒葺き屋根は、他の屋根材に比べて施工費用が抑えられる傾向にあります。
また、施工も比較的容易なため、短期間で工事を完了できます。
3:雨漏りしにくい
金属板瓦棒葺き屋根は、棟から軒まで一枚の金属板で覆われているため、継ぎ目が少なく、雨漏りのリスクが低いです。
特に、緩勾配の屋根では、雨水が溜まりやすく、雨漏りが発生しやすいですが、瓦棒葺き屋根は、棟から軒先まで一枚の屋根材を使用するため、水が流れやすく、雨漏りのリスクを軽減できます。
*金属板の種類
金属板瓦棒葺き屋根に使用される金属板には、大きく分けて「トタン」と「ガルバリウム鋼板」の2種類があります。
1:トタン
トタンは、鉄板に亜鉛メッキを施した金属板です。
安価で加工しやすいというメリットがありますが、錆びやすいというデメリットがあります。
2:ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、鉄板にアルミニウムと亜鉛を合金化したメッキを施した金属板です。
トタンよりも錆びにくく、耐久性が高いというメリットがあります。
ただし、トタンよりも価格が高いというデメリットがあります。
建物の用途や予算に合わせて、適切な金属板を選ぶことが重要です。
□瓦棒葺き屋根のメリットとデメリットを比較
瓦棒葺き屋根は、さまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。
メリットとデメリットを比較検討し、自邸に最適な屋根材かどうか判断することが重要です。
1:メリット
・軽量で建物への負担が少ない
金属板瓦棒葺き屋根は、瓦屋根やスレート屋根に比べて軽量です。
そのため、建物への負担が少なく、地震や台風などの災害に強いというメリットがあります。
・雨漏りしにくい
金属板瓦棒葺き屋根は、棟から軒まで一枚の金属板で覆われているため、継ぎ目が少なく、雨漏りのリスクが低いです。
・施工費用が比較的安い
金属板は、瓦やスレートなどに比べて安価です。
また、施工も比較的容易なため、他の屋根材に比べて施工費用が抑えられます。
・施工期間が短い
金属板瓦棒葺き屋根は、施工が比較的容易なため、短期間で工事を完了できます。
2:デメリット
・瓦棒の腐食
瓦棒は、木材でできているため、腐食する可能性があります。
瓦棒が腐食すると、屋根材の固定力が弱くなり、強風で屋根が剥がれる可能性があります。
・サビが発生する可能性
金属板は、サビが発生する可能性があります。
特に、トタンはガルバリウム鋼板に比べて錆びやすいので注意が必要です。
・遮音性が低い
金属板は、瓦やスレートなどに比べて遮音性が低いです。
そのため、雨音が響きやすく、騒音に敏感な方には不向きです。
・デザイン性に欠ける
金属板瓦棒葺き屋根は、シンプルなデザインのため、デザイン性を重視する方には不向きです。
□まとめ
金属板瓦棒葺き屋根は、軽量で雨漏りしにくく、施工費用が比較的安いというメリットがあります。
しかし、瓦棒の腐食やサビが発生する可能性、遮音性が低いといったデメリットも存在します。
これらのメリットデメリットを比較検討し、自宅に最適な屋根材かどうか判断することが重要です。
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