こんにちは。外壁・屋根塗装の新栄塗装工業、甲斐です。
外壁塗装でもリフォームでも、使われる塗料や部材が同じでも、仕事の仕上がりは大きく異なることがあります。それはなぜなのか? それはもちろん、職人が違うからです。
高い塗料を使えば、良い塗装というわけではありません。むしろ価格が高い塗料を使わない方が良いケースもあります。ご要望に合わせて、どのような塗料を選択するべきか正しいご提案ができること、これが良い塗装業者を選ぶ時のひとつの目安です。そして、今回のブログのテーマはその先、正しい塗料が選択できたとしても、きちんと塗料の性能を発揮させるためには、誰が塗装しても同じではない、という話です。
技術力の差は、目利き力の差でもあります。現場で最初に目利きの力が発揮されるのは、塗装面の観察力。下地の処理をどのようにするべきかの判断です。塗装面の汚れ具合、傷み具合によって下地の処理も変わりますし、塗料の調整も変わってきます。正しい下地の処理ができれば、仕事の半分以上はうまくいったも同然です。
本来ならば塗装面を丁寧に確認し、最も傷みがある部分に合わせて、塗膜性能や防水性能を考慮した塗料を選択するべきです。そして、実際の作業現場では、丁寧に下地の汚れを落とし、塗装をスタートします。塗料は、そのまま使うわけではありません。その意味では、塗料は『半製品』です。その日の気温や湿度によって、希釈の具合や塗り重ねの間隔(インターバル)が変わってきます。
塗料の性能を引き出すためには、丁寧に処理された下地と正しく調整された塗料が必要です。これができるのが腕の良い職人だと言えるでしょう。そして、職人にとって最も大切なことは、お客さまの立場にたって、お客さまの気持ちを想像できることだと私は思います。単純に言えば、自分の家の塗装をするつもりで、丁寧な仕事ができるかどうか。塗りムラがでないように均一の塗膜を美しく拡げいく、隙間などに対して丁寧に処理していくなどなど、目には見えにくい細かい作業にもこだわりを持てるかどうか、そんな職人の哲学、美意識を大切にしたいと思っています。