住宅の外観を変えたり、汚れによる定期的なメンテナンスなどのために検討されたりする外壁塗装ですが、塗料について詳しくない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、外壁塗装における「クリア塗装」について、メリットや注意点と併せて解説します。
□外壁塗装におけるクリア塗装とは?
クリア塗装とは、下地が透けて見える無色透明な塗料を使用した塗装のことです。
無色透明のため、外壁材の木目や色などを生かしつつ、艶を出したり外壁を保護したりするために使われる塗装です。
色のある塗装は、外壁本来の色やデザインを塗りつぶしてしまうため、外壁材と同じような色味やデザインを塗装で表現するのは難しい傾向があります。
そのため、好きな外壁材のデザインをそのまま残して建築したい場合は、クリア塗装を使用するのがおすすめです。
また、色をつける場合は、「下塗り」をしてから「上塗り」を2回以上塗るのが一般的な塗装方法ですが、クリア塗装を使う場合は、「下塗り」をしない場合がほとんどです。
クリア塗装にも様々な種類があり、主要な塗料は「アクリル塗料」、「ウレタン塗料」、「シリコン塗料」、「フッ素塗料」、「無機塗料」の5種類です。
1平米あたりの塗料の価格相場は、アクリル塗料は1000円〜2000円、シリコン塗料は2000円〜3500円、無機塗料は3500円〜5000円と種類によって異なります。
□クリア塗装のメリットとデメリットについて
無色透明なのが特徴のクリア塗装にはいくつかのメリットがあります。
1つ目は、外壁のデザイン性を保てることです。
近年意匠が保たれる塗装材を使いたいという方が増えています。
この塗装は、無色透明で外壁のデザインや色を生かせるため、塗装で外壁を塗り潰したくない方におすすめです。
2つ目は、外壁にツヤが出ることです。
ピカピカした光沢が出る「ツヤ有り」や、控えめな「3分ツヤ有り」、光沢のない「ツヤ消し」など、光沢感にはさまざまな種類があります。
外壁塗装の種類は、光沢感の種類も確認して選ぶようにしましょう。
3つ目は、外壁を保護することです。
外壁塗装するのは、外壁材の耐久性を高め劣化しづらくするという目的もあります。
クリア塗装の中にも様々な種類があり、それぞれ機能に違いがあるため、塗装材を選ぶ際は、使う外壁材や住宅の環境に合う塗装を選ぶようにしましょう。
また、メリットだけではなくデメリットも存在します。
1つ目は、シーリングした部分には使用できないことです。
サイディングボードなどパネル状の外壁材を使用する場合、木目にシーリング材、またはコーキング材を使用します。
シーリングは、外壁に雨水が侵入したり、外壁材が劣化しやすくなったりするのを防ぐために行われます。
シーリングした部分にこの塗装を行うと、塗膜の汚染や塗装が剥がれたり、割れたりしてしまう可能性が高くなります。
そのため、塗装工事が行われる際は、シーリングした部分はマスキングテープなどで覆う必要があります。
2つ目は、補修跡が目立つ可能性があることです。
色のついた塗装は汚れや補修跡を隠せますが、この塗装を使用する場合は塗料が無色透明のため逆にそれらの汚れや補修跡が目立ってしまう傾向があります。
この塗料を使いたい場合は、色のついた塗装を補修跡や汚れ、ひび割れなどがみられる部分に塗って隠し、その上からクリア塗料を塗るようにしましょう。
補修跡や汚れがそれほどひどくない場合は、この塗装しても目立たない可能性がるため、塗装会社に相談しましょう。
3つ目は、向いていない外壁の種類があることです。
意匠性の高いサイディングボードは、クリア塗装を施すのに向いている外壁材です。
しかし、撥水処理や光触媒、無機の表面コーティングがされている外壁材には、この塗装を使用できません。
コーティングがされている外壁材にこの塗装した場合、剥がれやすく、耐用年数が短くなる可能性が高くなるためです。
クリア塗装は、外壁材本来のデザインや色を残したい時などにおすすめな塗料ですので、外壁材に合わせて適した場所に使用しましょう。
□クリア塗装の注意点とは?
クリア塗装を施す場合に注意するべき点があります。
1つ目は、塗装する前に点検時にチョーキング検査を行うことです。
チョーキング検査とは、外壁にテープを貼り、剥がした時にどの程度の色がつくのかを調べる検査です。
判定は5段階に分かれ、3〜5レベルの結果が出た場合、クリア塗装を施すと白濁してしまう可能性があるため、避けた方が良いでしょう。
2つ目は、外壁にあった色のコーキング材を使用することです。
外壁塗装の際、木地コーキングの交換を一緒に行うため、無色透明であるクリア塗装を施す場合目地が目立ってしまわないようコーキングの色選びに注意しましょう。
事前に塗装会社に依頼してコーキングの色見本を見せてもらい、色を選ぶようにしましょう。
3つ目は、理想に合う光沢を選ぶことです。
先ほどお伝えしたように、クリア塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ光沢具合がことなります。
ピカっとした照りをあまり好まない場合は、5分ツヤや3分ツヤのクリア塗料を選びましょう。
□まとめ
以上、塗料にあまり詳しくない方に向けてクリア塗装という外装塗装の方法についてご紹介しました。
当社は、40年以上の経験と実績をもち、外装塗装店として3つの満足度1位を獲得しました。
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