屋根塗装をする際には火災保険を利用できる場合があるのをご存知でしょうか。
塗装と火災保険は関係がないように感じるかもしれませんが、実は火災保険が適用される場合があるのです。
そこで今回は、屋根塗装に火災保険が適用される条件や利用する際の手順、注意点について解説します。
ぜひお役立てください。

□屋根塗装に火災保険が適用される条件について

屋根塗装に火災保険を適用できるかどうかは、加入している保険によっても異なります。
ここでは、住宅火災保険と住宅総合保険のそれぞれについて解説します。

*住宅火災保険

これは、戸建住宅向けの基本的な火災保険です。
一般的に、火災や自然災害などが原因の損害を補償します。
そのため、台風や落雷などで屋根塗装が損傷した場合には、火災保険を適用できる可能性があります。

しかし、水害や水濡れ事故による損害には保険が適用されないことに気をつけましょう。
つまり、洪水や集中豪雨などで屋根塗装が損傷しても保険は適用されません。

*住宅総合保険

この保険に加入していれば、住宅に関する総合的な補償を受けられます。
例えば、暴動や泥棒の侵入などによる屋根の破壊であっても保険を適用できる可能性があります。
水害や過失による水濡れ事故に対しても補償を受けられるため、サービスが手厚いことが特徴です。

紹介したように、一般的にはこの2つの保険がありますが、加入している保険の種類によってそのサービスは異なります。
そのため、ご自身が加入している保険を利用して屋根塗装できるかどうかを事前に調べておくことが大切です。

□火災保険を利用する手順とは?

屋根塗装に対して火災保険を利用する際には、一般的に以下のような手順を踏みます。

まず、保険会社に連絡します。
保険証書や契約した際のしおりなどに記載されている連絡先に電話して、必要書類を請求しましょう。

次に、必要書類を記入します。
書類が届いたら、保険金請求書や事故内容報告書といった書類に記入していきます。
事故内容報告書に関しては、損害の状態や原因などを記載する必要があるため、見積書を作った後に記入することがおすすめです。

その後、見積書を用意します。
専門の会社に見積書の作成を依頼しましょう。
その際に、火災保険の申請に必要な破損箇所の写真も撮影してもらうようにしてください。

書類が完成したら、それらを保険会社に送付します。
保険請求書、事故内容報告書、工事の見積書、破損箇所の写真の4つが必要であることが多いので、過不足ないように申請しましょう。

書類の提出が完了すると、鑑定人が破損箇所を確認しに来ます。
調査の際には、見積書の作成を依頼した専門会社にサポートを依頼すると良いでしょう。
確認の結果と申請書をもとに精査され、保険金の対象かどうかや、支払われる金額などが決定します。

最後に、保険金の同意をします。
提示された金額に納得した場合には、同意することを決めましょう。
同意すれば、一定期間が経った後に口座に保険金が振り込まれます。

以上が、火災保険を利用する大まかな流れになります。
加入している会社や保険の種類によって手順が異なる場合もありますので、利用する際には前もって流れを確認しておくと良いでしょう。

また、火災保険の申請は必ず加入者本人が行わなければならないということも覚えておいてください。

□火災保険を利用する際の注意点

火災保険を利用する際には、いくつかのことに注意する必要があります。
以下でその注意点を紹介するので、きちんと把握しておきましょう。

1つ目は、工事費用が免責金額を下回らないようにすることです。
免責金額とは、発生した災害に対して被保険者が自己負担する必要がある金額です。
災害で破損した場所の補修費用が免責金額よりも低い場合、火災保険の保険金は支払われません。
そのため、火災保険を利用する場合には免責金額がいくらか確認しておくことが重要です。

2つ目は、災害によって被害を受けていることです。
雨や風が原因となって屋根塗装が破損したとしても、破損につながりにくいとされる自然現象の場合は保険の適用外となる可能性があります。

例えば風によって被害を受けた場合では、その風が強風であったかただの風であったかで保険が適用されるかどうかが変わってきます。

3つ目は、被害が発生してから3年以内に申請することです。
保険金は、事故が発生してから3年以内であれば後から請求できます。

しかし、3年以内の期間であっても、被害発生から時間が経過していると鑑定人が被害状況を調べにくくなってしまいます。
その結果、保険金が適用されない可能性が上がってしまうので、できるだけ早く申請することがおすすめです。

□まとめ

今回の記事では、屋根塗装に火災保険が適用される条件や利用する際の手順、注意点について解説しました。
火災保険を活用することで屋根塗装の費用を少なくできるかもしれないため、加入している方は適用できるか確認してみましょう。
利用する際には注意点もあるため、記事を参考にしながらスムーズに利用してみてください。