外壁塗装は、家の外での作業です。
そのため、作業中に雨が降って作業が中断になる、ということもあります。
そうなったときに、雨が外壁塗装に悪い影響を与えてしまうのではないか、と不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、雨が外壁塗装に与える影響とその対処法を紹介します。

□雨が外壁塗装に与える影響とは?

雨による外壁塗装への影響は、主に3つあります。

1つ目は、塗料の耐久力が低下することです。
雨の中で塗装作業を行うと、塗料に雨水が混ざってしまいます。
そうなると、塗りムラができて仕上がりの外観が悪くなります。

また、雨水で塗料が薄まってしまい、耐久性も低下します。
耐久性の低下によって、本来であれば耐用年数が15年以上あるフッ素系の塗料でも、わずか数年で劣化し、チョーキング現象がみられるようになるかもしれません。

2つ目は、湿気によって乾燥に時間がかかることです。
雨の日は湿度が高くなります。
湿度が85パーセントを超えると、外壁塗装の作業はできません。

また、外壁塗装には気温も関係します。
気温が5度以下の場合も作業ができないことを覚えておきましょう。

3つ目は、工期が延長になることです。
外壁塗装の作業中に雨が降り出した場合、作業は中止になります。
雨が当たらない軒先の作業を行うこともありますが、湿気の状況を見ながらの作業になります。
そのため、雨の日は作業が進まず、その分工期が予定より長くなるでしょう。

工期が延長すると心配なのが、費用ですよね。
工期が延長した場合、追加費用は発生するのでしょうか。
一般的には、雨での工期延長で追加費用を請求する会社はありませんので、安心してください。

□雨が降った場合には外壁塗装工事はどうする?

では、実際に作業中に雨が降った場合、どのような対応をとるべきなのでしょうか。
まず、可能であれば塗装会社への依頼の段階で、雨が降った時の対応を確認しておきましょう。
この段階で、雨が降っている場合は作業を中断する、と答える会社を選ぶようにしましょう。

雨の日の作業は、その後の塗装の仕上がりに影響を及ぼすだけでなく、作業員の身の安全にもかかわります。
雨でぬれた足場は滑りやすく、けがにつながるため、雨の日の作業は中止してもらえるのか、確認を取りましょう。

そして、実際に雨で作業が中止になったら、塗装会社と今後のことについて確認を取る必要があります。
例えば、雨が上がった後に塗装面が剥がれていたり、雨で汚れがついていたりと、塗装面に異常が現れているかもしれません。

そのような場合、どのような対処を取るのか、その対処に追加費用は掛かるのかなどを確認する必要があります。
雨で作業が中止された場合は、今後のことをしっかり確認することを忘れないでください。

□雨が降った場合の対処法について

では、塗装会社側はどのような対処をしているのでしょうか。
基本的に、雨が降った場合は作業を中断しますが、雨の影響を受けない作業もあります。

・高圧洗浄
・足場の組み立て、解体
・飛散防止シートの設置

上記にあげたような、外壁塗装に入る前段階の作業は、雨が降っていても行えるものが多いです。

高圧洗浄は、塗装を始める前に外壁に付着している汚れやカビ、古い塗膜を水を高い水圧で当てることで取り除く作業です。
高圧洗浄を行うことで、新しく塗る塗料の機能を十分に発揮できるようになります。

足場の組み立て、解体は、小雨の場合は行えます。
ひどい雨の中では、機材や地面の濡れが事故につながることもあるため、中止する会社が多いです。

飛散防止シートは、塗装中に塗料が周囲に飛び散るのを防ぐために設置します。
この作業は、雨の影響をほとんど受けません。
また、養生や作業場の清掃といった作業も、比較的雨の影響を受けないでしょう。

では、雨が上がってからどのくらい経つと作業が再開できるのでしょうか。
基本的に、雨でぬれた外壁が完全に乾くまで作業は進められません。
なぜなら、水が付いたままの外壁に塗装すると、塗料が乾燥した後に塗膜が剥がれたり、気泡ができたりするからです。

そのため、作業が再開できるのは早くても翌日です。
スケジュールには遅れが出てしまいますが、仕上がりをきれいにするためには必要な時間だと考えましょう。

このように、雨が外壁塗装に及ぼす影響は大きいため、外壁塗装は雨が少なく、日照時間も確保できる春か秋に行うのがおすすめです。
ただし、その分人気が高い季節なので、早めの予約が必要です。

また塗料には多くの種類があり、使われている成分によって乾燥に必要な時間、塗る回数が変わります。
そのため、自分が使う塗料の性質も把握しておきましょう。

□まとめ

雨は、外壁塗装に大きな影響を及ぼします。
雨が乾いていない状態での塗装は、塗膜の剥がれや気泡につながり、見た目だけでなく機能も悪くなってしまいます。
当社のような、雨の日の対応をしっかりと行う専門会社に依頼するようにしましょう。