マンションに住む方にとって、自分の住むマンションの安全性は気になるものですよね。
築年数が経つにつれて、さまざまな劣化が目につき、気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、コンクリートの表面に発生する「爆裂」は、放置すると深刻な事態に繋がる可能性があり、注意が必要です。

そこで今回は、鉄筋爆裂が発生する原因と、適切な補修方法について解説します。

□鉄筋爆裂とは?原因と発生メカニズム

鉄筋爆裂とは、コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを押し出して発生する現象です。
マンションの寿命を縮める深刻な劣化症状で、放置すると鉄筋が露出したり、コンクリートが欠落したりするなど、安全面や美観面への悪影響が懸念されます。

*鉄筋爆裂の発生メカニズム

鉄筋爆裂は、コンクリートのひび割れから水分が浸入し、鉄筋が錆びることで発生します。
錆びた鉄筋は元の体積よりも膨張するため、周囲のコンクリートを押し出し、表面に爆裂と呼ばれる亀裂を生じさせます。

*鉄筋爆裂の原因

鉄筋爆裂の原因には、以下のものが挙げられます。

1:コンクリートのひび割れ

コンクリートは経年劣化によって、ひび割れが発生しやすくなります。
特に、地震や台風などの自然災害によって発生したひび割れは、鉄筋爆裂の原因となりやすいです。

2:コンクリートの中性化

コンクリートは、時間の経過とともに中性化が進行します。
中性化とは、コンクリート中のアルカリ成分が雨水や二酸化炭素によって中和され、pH値が低下する現象です。
中性化が進むと、鉄筋の腐食が促進され、爆裂が発生しやすくなります。

*鉄筋爆裂の放置による影響

鉄筋爆裂を放置すると、以下のような影響が考えられます。

1:鉄筋の露出

鉄筋が露出すると、腐食が加速し、強度が低下します。
最悪の場合、コンクリートが崩落する可能性もあります。

2:コンクリートの欠落

鉄筋の膨張によって、コンクリートが欠落することがあります。
欠落部分は、雨水などが浸入しやすく、さらに劣化が進む原因となります。

3:美観の悪化

鉄筋爆裂は、コンクリートの表面に目立つ亀裂を生じさせます。
そのため、マンションの美観を損なうだけでなく、住居の価値を下げる可能性もあります。

□爆裂補修の適切な方法

鉄筋爆裂は放置すると危険な状態に繋がります。
適切な補修を行うことで、爆裂の再発を防ぎ、マンションの寿命を延ばせます。

1:爆裂補修の手順

爆裂補修は、以下の手順で行われます。

・爆裂箇所の調査
まず、爆裂箇所の調査を行い、その程度や原因を調べます。
調査には、目視検査、打診検査、電気抵抗測定などさまざまな方法が用いられます。

・爆裂箇所のハツリ
調査結果に基づき、爆裂箇所をハツリ落とします。
ハツリは、ハンマーや電動工具を用いて、爆裂したコンクリートを丁寧に削り取ります。
この際、鉄筋が露出するまでハツリを行うことが重要です。

・鉄筋のサビ落とし
ハツリ作業で露出した鉄筋のサビを、ワイヤーブラシやサンドペーパーなどで丁寧に落とします。
サビを完全に落とすことで、補修後の腐食を抑制できます。

・防錆処理
サビ落としが終わったら、防錆処理を行います。
防錆処理には、防錆塗料や浸透性防錆剤などが使用されます。
防錆処理を行うことで、鉄筋の腐食を防止し、爆裂の再発を防ぐ効果があります。

・補修材の注入
防錆処理が完了したら、補修材を注入します。
補修材には、エポキシ樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルなど、さまざまな種類があります。
補修材の種類は、爆裂の程度や場所によって適切なものが選ばれます。

・仕上げ
補修材が硬化したら、仕上げを行います。
仕上げには、研磨や塗装などが行われます。
仕上げによって、補修箇所の見た目を整え、美観を回復できます。

2:爆裂補修のポイント

爆裂補修を行う際には、以下のポイントに注意することが重要です。

・専門業者への依頼
爆裂補修は、専門的な知識と技術が必要となります。
そのため、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。

・適切な補修材の使用
爆裂補修には、接着力や耐久性に優れた補修材を使用することが重要です。
専門業者に相談し、適切な補修材を選定しましょう。

・定期的な点検
爆裂補修後も、定期的に点検を行うことが重要です。
点検によって、爆裂の再発を早期に発見できます。

□まとめ

鉄筋爆裂は、マンションの寿命を縮める深刻な劣化症状です。
放置すると、安全面や美観面への悪影響が懸念されます。
適切な補修を行うことで、爆裂の再発を防ぎ、マンションの寿命を延ばせます。
専門業者に相談し、適切な補修を行いましょう。

当社は、埼玉県熊谷市・行田市周辺エリアで外壁塗装を行っており、安心のW工事保証があるため、施工後も長くご安心いただけますので、ぜひご相談ください。