下塗り塗装は、工業系塗装において、素材の保護と上塗り塗料との密着性を高めるために欠かせない工程です。
しかし、「工程が増えるから、下塗り塗装は省きたい…」と考える方もいるかもしれません。
この記事では、そのような方のために下塗り塗装の役割、種類、重要性について解説します。

□下塗り塗装の役割と重要性

下塗り塗装は、一見、目に見えない工程のように思えます。
しかし、実は塗装の仕上がりや耐久性に大きく影響する重要な役割を担っています。
下塗り塗装の主な役割は以下の2点です。

1: 素材の保護

下塗り塗装は、素材の腐食や劣化を防ぐ役割を担います。
特に鉄製の素材は、錆びやすく、放置すると強度が低下し、最悪の場合、破損してしまう可能性もあります。
下塗り塗装は、素材に密着し、錆の発生を抑えることで、素材の寿命を延ばします。

2: 上塗り塗料との密着性向上

下塗り塗装は、素材と上塗り塗料の密着性を高める役割も担います。
素材の表面は、凹凸や汚れなどがあり、そのまま上塗り塗料を塗ると、密着性が低くなり、塗膜が剥がれやすくなってしまいます。
下塗り塗装は、素材の表面を平滑にし、上塗り塗料との密着性を高めることで、塗膜の耐久性を向上させます。

下塗り塗装を省くと、塗膜の早期剥離や錆の発生による品質低下につながる可能性があり、結果的にコスト増やトラブル発生に繋がる可能性があります。
長期的な視点で考えると、下塗り塗装は、コスト削減にも繋がる重要な工程と言えるでしょう。

□下塗り塗料の種類と選び方

下塗り塗料は、素材の種類や用途に合わせて様々な種類があります。
適切な下塗り塗料を選択することで、より効果的に素材を保護し、高品質な塗装を実現できます。
主な下塗り塗料の種類は以下の3つです。

1: プライマー

プライマーは、素材との密着性を高めるための下塗り塗料です。
主に金属素材や新築住宅に使用されます。
プライマーには、錆止め効果のあるものも含まれており、工程を短縮することができます。
しかし、錆を完全に落とすことはできないため、下塗り前にケレンやペーパー掛けを行い、錆を取り除く必要があります。

2: シーラー

シーラーは、素材の吸い込みを抑え、密着性を高めるための下塗り塗料です。
主に窯業系サイディングや木部、屋根材に使用されます。
シーラーには、油性と水性があり、素材の状態に合わせて適切なものを選択する必要があります。
経年劣化が進んでいないコンクリートやモルタルには水性シーラー、劣化が著しい外壁材には油性シーラーを使用するのが一般的です。

3: フィラー

フィラーは、素材の凹凸を埋めることで、表面を平滑にするための下塗り塗料です。
主にモルタル外壁やALC外壁、著しく劣化したスレート屋根やセメント瓦に使用されます。
フィラーは、シーラーやプライマーよりも厚膜に仕上がり、クラックの発生を抑える効果があります。

下塗り塗料の選び方は、素材の種類、状態、用途などによって異なります。
適切な下塗り塗料を選ぶためには、当社のような専門業者に相談することをおすすめします。

□まとめ

下塗り塗装は、素材の保護と上塗り塗料との密着性を高めるために不可欠な工程です。
下塗り塗装を省くと、塗膜の早期剥離や錆の発生による品質低下につながる可能性があり、長期的な視点で考えると、コスト増やトラブル発生に繋がる可能性があります。
下塗り塗料は、素材の種類や用途に合わせて様々な種類があります。

適切な下塗り塗料を選択することで、より効果的に素材を保護し、高品質な塗装を実現できます。
埼玉県熊谷市・行田市周辺エリアで外壁塗装について何か相談がありましたら、ぜひ当社までご連絡ください。