「家の塗り替えを検討しているけど、湿気対策はどうすればいいんだろう」
せっかく塗り替えるなら、湿気に強い塗料を選びたいけど、種類が多くてどれを選べば良いか迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな悩みを持つ方のために、透湿性塗料のメリット、デメリット、選び方について解説していきます。

透湿性の高い塗料とは?

透湿性塗料とは、壁内部の湿気を逃がす機能を持つ塗料のことです。
湿気は、外気温や室温の変化によって発生し、壁内部に溜まってしまいます。
そのまま放置すると、塗膜の膨れや浮き、結露や腐食などの原因となることも。
透湿性塗料は、壁内部の湿気を外に逃がすことで、これらの問題を抑制する効果が期待できます。

透湿性塗料のメリット

透湿性塗料のメリットは、主に以下の3点です。

1:塗膜の膨れや浮きを抑制

塗膜の内側に溜まった湿気は、気温の上昇によって蒸発し、塗膜を押し上げて膨れや浮きを引き起こす原因となります。
透湿性塗料は、塗膜の内側の湿気を外に逃がすことで、膨れや浮きの発生を抑える効果があります。

2:結露や腐食防止

透湿性塗料は、壁内部の湿気を逃がすことで、結露の発生を抑制する効果があります。
結露は、建物の構造体の腐食やカビの発生、シックハウス症候群の原因となるため、特に注意が必要です。
透湿性塗料は、これらの問題を防ぐ効果も期待できます。

3:室内環境の改善

透湿性塗料は、壁内部の湿気を逃がすことで、室内の湿度を調整し、快適な環境作りに貢献します。
湿気が多いと、カビの発生やダニの繁殖を助長し、アレルギーや喘息の原因となることもあります。
透湿性塗料は、これらの問題を抑制し、健康的な室内環境を実現する効果も期待できます。

透湿性塗料のデメリット

透湿性塗料には、メリットだけでなく、デメリットも存在します。

1:透湿性の機能には限界がある

透湿性塗料は、全ての湿気を逃がすわけではありません。
特に、雨水などの外部からの水分は、透湿性塗料でも侵入してしまう可能性があります。
そのため、透湿性塗料を使用する場合でも、雨水の侵入を防ぐ対策をしっかりと行う必要があります。

2:価格が高い

透湿性塗料は、一般的な塗料に比べて価格が高い傾向にあります。
これは、透湿性機能を持たせるために、特殊な素材や技術が使われているためです。
価格を抑えたい場合は、一般的な塗料と透湿性塗料を組み合わせる方法も考えられます。

3:施工が難しい

透湿性塗料は、一般的な塗料に比べて施工が難しい場合があります。
これは、透湿性機能を最大限に発揮させるためには、適切な施工方法が必要となるためです。
そのため、透湿性塗料を使用する場合は、信頼できる業者に施工を依頼することが重要です。

おすすめの透湿性塗料

透湿性塗料には、様々な種類があります。
ここでは、塗料のグレード別「ウレタン、シリコン、フッ素」の順に、代表的な透湿性塗料を紹介していきます。
それぞれの塗料の特徴、価格、耐用年数などを比較することで、読者がそれぞれのニーズに合った塗料を選べるようにサポートします。

1:ウレタン塗料

ウレタン塗料は、最も一般的な塗料の一つです。
透湿性機能も備えているため、湿気対策にも有効です。
価格が安く、耐久性も比較的高いので、コストパフォーマンスに優れた塗料と言えるでしょう。

ただし、耐用年数は他の塗料に比べて短く、約7~10年程度です。

2:シリコン塗料

シリコン塗料は、ウレタン塗料に比べて耐用年数が長く、約12~15年程度です。
汚れにくく、耐久性も高いため、近年では主流となっています。
透湿性機能も備えており、湿気対策にも有効です。
価格もウレタン塗料に比べて少し高くなりますが、耐久性を考えるとコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

3:フッ素塗料

フッ素塗料は、最も高価な塗料ですが、耐久性、耐候性、防汚性に優れており、約15~20年程度の耐用年数を誇ります。
透湿性機能も備えており、湿気対策にも有効です。
価格が高いため、耐久性を重視する方や、長期的にコストを抑えたい方におすすめです。

まとめ

透湿性塗料は、壁内部の湿気を逃がす機能を持つ塗料で、塗膜の膨れや浮き、結露や腐食などの問題を抑制する効果があります。
メリットは、塗膜の膨れや浮きを抑制、結露や腐食防止、室内環境の改善などです。
デメリットは、透湿性の機能には限界がある、価格が高い、施工が難しいなどです。

おすすめの透湿性塗料は、グレード別にウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料があります。
それぞれの特徴、価格、耐用年数を比較して、ご自身のニーズに合った塗料を選びましょう。